基本情報
項目 | 詳細 |
タイトル | デッドプール |
原題 | Deadpool |
公開日 |
2016年2月12日(米国)、2016年6月1日(日本)
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監督 | ティム・ミラー |
主演 |
ライアン・レイノルズ
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脚本 |
レット・リース、ポール・ワーニック
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ジャンル |
アクション、コメディ、スーパーヒーロー
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上映時間 | 108分 |
製作費 | 約5800万ドル |
興行収入 | 約7億8千万ドル |
製作会社 |
20世紀フォックス、マーベル・エンターテインメント、TSGエンターテインメント
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動画配信サービス |
Disney+、Hulu、Amazon Prime Video
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筆者の評価
鑑賞回数:3
項目 | 評価 | 説明 |
全体 | 🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿(10/10) | 総合的な評価 |
ストーリー | 🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿(8/10) |
物語の構成、プロットの一貫性など。
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演技 | 🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿(9/10) |
俳俳優の演技力、キャラクターへの没入感
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映像 | 🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿(8/10) |
撮影技術、カメラワーク、ビジュアルエフェクトなど
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音楽 | 🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿(9/10) |
サウンドトラック、効果音など
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演出 | 🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿🍿9(9/10) |
監督の手腕、全体の演出、シーンの繋ぎ方など
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イントロダクション
映画「デッドプール」とは
「デッドプール」は、2016年に公開されたアメリカのスーパーヒーロー映画で、マーベルコミックスのキャラクター、デッドプールを基にしています。この映画は、X-MENシリーズのスピンオフ作品であり、その過激なユーモアと独特なスタイルで一躍話題となりました。
作品の背景と概要
「デッドプール」の制作は、長年のファンの期待と熱意によって実現しました。主演のライアン・レイノルズは、2009年の「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」でデッドプール役を初めて演じ、その後もキャラクターの実写化を推進してきました。監督はティム・ミラーが務め、脚本はレット・リースとポール・ワーニックが担当しました。
映画のストーリーは、元特殊部隊員であり傭兵のウェイド・ウィルソンが、不治の病に冒され、極秘の実験を受けることで超人的な治癒能力を手に入れるというものです。しかし、実験によって容姿が変わり果て、復讐を誓うことになります。
主要キャスト
「デッドプール」には以下の主要キャストが出演しています:
- ウェイド・ウィルソン / デッドプール: ライアン・レイノルズ
- ヴァネッサ: モリーナ・バッカリン
- エイジャックス: エド・スクライン
- コロッサス: ステファン・カピチッチ(声)
- ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド: ブリアナ・ヒルデブランド
あらすじ
ストーリーの簡単な紹介
映画「デッドプール」のストーリーは、過去と現在が交錯する形で展開されます。物語は、元特殊部隊員で傭兵のウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)が、末期癌と診断されるところから始まります。治療法を探し求める中で、彼は極秘の実験プログラムに参加することを決意します。
実験によってウェイドは驚異的な治癒能力を手に入れますが、副作用として彼の全身はひどく傷つき、容姿が変わり果てます。新たな姿と名前「デッドプール」を得たウェイドは、自分をこんな姿にした男、エイジャックス(エド・スクライン)に復讐を誓います。
主人公ウェイド・ウィルソンの背景
ウェイド・ウィルソンは、かつて特殊部隊に所属し、その後傭兵として生計を立てていました。彼の人生は、暴力と混乱の中で過ごしてきましたが、恋人ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)と出会い、初めて幸せを感じます。しかし、癌の診断によりその幸福は一瞬で崩れ去ります。
実験を受ける決断をしたウェイドは、エイジャックスによって苛酷な拷問を受け、身体は変わり果てます。治癒能力と引き換えに失ったものは多く、ウェイドは自分を元の姿に戻す方法を探しながら、復讐のために戦います。
キャラクター紹介
デッドプール / ウェイド・ウィルソン
ウェイド・ウィルソン、別名デッドプールは、マーベルユニバースの中でも特に異色のキャラクターです。彼は過激で口が悪く、第四の壁(観客に直接語りかけること)を破ることで知られています。ウェイドは、元特殊部隊員であり、後に傭兵として活動していました。末期癌と診断された彼は、極秘実験によって驚異的な治癒能力を得ますが、その代償として全身がひどく傷つき、外見が変わり果てます。自分を変えたエイジャックスへの復讐を誓いながらも、独自のユーモアと道徳観を持ち合わせています。
ヴァネッサ
ヴァネッサはウェイドの恋人であり、彼の人生における唯一の希望といえる存在です。彼女はウェイドの荒んだ生活を変える存在となり、二人は深い愛情で結ばれます。ウェイドが癌を克服するための決断をする際、彼女の存在が彼の原動力となります。ヴァネッサは、物語を通じてウェイドの人間性を象徴するキャラクターとして描かれています。
エイジャックス
エイジャックス、本名フランシス・フリーマンは、ウェイドに極秘実験を施した張本人であり、物語の主要な敵役です。彼は冷酷で無情な科学者であり、実験の副作用として痛みを感じない身体を持っています。エイジャックスは、自分の実験の結果としてデッドプールが誕生したことを知りながらも、彼を追い詰め続けます。
その他のキャラクター
- コロッサス: ロシア出身のミュータントで、全身を金属に変える能力を持っています。X-MENのメンバーとして、デッドプールをチームに勧誘し、彼を更生させようとします。
- ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド: 彼女は若きミュータントで、爆発的なエネルギーを発する能力を持っています。コロッサスと共にデッドプールと行動を共にし、戦闘でのサポートを行います。
映画制作の裏側
監督と脚本家について
「デッドプール」の監督を務めたのは、ティム・ミラーです。彼はこの作品で長編映画監督デビューを果たしました。ティム・ミラーは、元々視覚効果のスペシャリストとしてキャリアを積んできましたが、この映画でその才能を存分に発揮しました。脚本はレット・リースとポール・ワーニックが担当し、彼らのユーモアとアクションが見事に融合した脚本が作品の成功に大きく寄与しています。
制作の舞台裏や撮影秘話
「デッドプール」の制作過程には多くの興味深いエピソードがあります。例えば、映画の実現には長い年月がかかり、ファンからの熱い支持が後押しとなりました。2014年にリークされたテスト映像が大きな反響を呼び、製作が本格化したと言われています。ライアン・レイノルズは、このキャラクターを長年愛しており、自身も製作に積極的に関与しました。
撮影はカナダのバンクーバーで行われ、多くのアクションシーンやスタントが実際の都市の中で撮影されました。また、予算が比較的少なかったため、創意工夫が求められる場面も多く、特にエイジャックスとの最終決戦シーンでは、限られたリソースを最大限に活用するために工夫が凝らされました。
特殊効果とアクションシーンの作り方
「デッドプール」のアクションシーンや特殊効果は、観客を圧倒する見応えがあります。ティム・ミラー監督の視覚効果の経験が大いに生かされ、CGI(コンピュータグラフィックス)を駆使してダイナミックなアクションシーンが作り上げられました。特に、デッドプールの再生能力や超人的な戦闘能力を表現するために、細部にわたる特殊効果が施されています。
例えば、デッドプールが腕や脚を切られても再生するシーンは、CGIと実写を巧みに組み合わせることでリアリティを追求しています。また、映画全体を通じて使用される多くのスタントシーンも、専門のスタントチームが安全にかつリアルに実行しています。これらの要素が組み合わさることで、視覚的に魅力的でスリリングな映像体験が実現しました。
評価と影響
映画公開後の評価
「デッドプール」は、公開後すぐに批評家と観客の双方から高い評価を受けました。批評家は、そのユニークなユーモア、アクションシーンの見応え、そしてライアン・レイノルズの熱演を称賛しました。特に、R指定のスーパーヒーロー映画という点で、他のマーベル作品とは一線を画す存在となり、その斬新なアプローチが評価されました。Rotten Tomatoesでは高評価を受け、Metacriticでも好意的なレビューが多く寄せられました。
観客からも熱烈な支持を受け、特にコミックファンやアクション映画ファンにとっては待望の作品となりました。デッドプールのキャラクターは、コミックスの魅力を忠実に再現しており、その破天荒なスタイルとブラックユーモアが観客の心を掴みました。
興行収入と続編の話
「デッドプール」は、予算が比較的低かったにもかかわらず、驚異的な興行収入を記録しました。全世界での興行収入は7億8千万ドルを超え、R指定映画としては歴代最高の記録を樹立しました。この成功により、すぐに続編の制作が決定され、2018年には「デッドプール2」が公開されました。
続編では、さらに多くのキャラクターが登場し、デッドプールの世界観が広がりました。新キャラクターの登場や前作以上のアクションシーンが盛り込まれ、再び高い評価を得ました。
ポップカルチャーへの影響
「デッドプール」は、その独特なスタイルとキャラクターでポップカルチャーに大きな影響を与えました。デッドプールのコスチュームやセリフは、多くのファンによって模倣され、コスプレイベントやハロウィンなどで人気のキャラクターとなりました。また、映画の成功は、他のスーパーヒーロー映画やR指定映画の制作にも影響を与え、映画業界全体に新たな風を吹き込みました。
特に、デッドプールが観客に直接語りかける「第四の壁を壊す」手法は、他のメディア作品でも取り入れられるようになり、その斬新なアプローチが広がっています。デッドプールは、単なる映画キャラクターに留まらず、現代のポップカルチャーアイコンとしての地位を確立しました。
まとめ
映画「デッドプール」の総評
「デッドプール」は、従来のスーパーヒーロー映画の枠を大きく超えた作品です。その特徴的なユーモア、過激なアクション、そして観客を巻き込むメタ的な手法により、独自の地位を確立しました。ライアン・レイノルズの熱演と情熱もあり、キャラクターの魅力が最大限に引き出されました。特に、従来のヒーロー映画に飽きていた観客にとっては、新鮮で刺激的な作品となりました。
続編への期待と今後の展望
「デッドプール2」の成功により、このシリーズはさらに多くのファンを獲得しました。続編では、新たなキャラクターの登場や、より壮大なストーリー展開が期待されます。また、ディズニーによる20世紀フォックスの買収により、デッドプールが他のマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)キャラクターと共演する可能性もあり、ファンの間で期待が高まっています。
今後、デッドプールがどのように進化し、どのような物語を展開するのか、そしてそのユーモアとスタイルがどのように維持されるのかが注目されています。デッドプールは、単なるキャラクターではなく、映画の枠を超えたエンターテイメントの象徴として、今後も多くの人々を魅了し続けることでしょう。